貝の行方

サンドカフェのカウンターに貝のコレクションが飾ってある。

それらは、以前千倉にあった貝の店で買い求めたものだ。その貝の店の店主はその世界では有名な人で日本貝類学会に参加したり、自分が発見し自分の名前のついた貝もあるほどだった。外人のコレクターもよく彼の店に出入りしていたりした。

貝の魅力を私に教えてくれたその人はもういない。遠い世界に、いや貝になって海深く沈んでしまった。静かな世界に。

やっと安住の地に辿り着いたと思いたい。

テラマチオキナエビス貝は想い出の貝になってしまった。
テラマチオキナエビス貝は想い出の貝になってしまった。

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