色褪せず

古びた話で申し訳ないけれど、高校生の時は美術部だった。

 

何年生の時だったか近隣の山中のお寺で夏の合宿があった。

 

そのお寺での夜、満天の星空を眺めながら皆でラジカセを聴いていた。

 

今は亡き和弘君が持ち込んだ「クリムゾン・キングの宮殿」のカセットテープ。

 

彼は「ムーンチャイルド」という曲からインスピレーションを得て同じタイトルの油絵を完成させた。

 

凄い感性だとその絵を見て思った。

 

あれから長い年月が流れたが、今聴いても「クリムゾン・キングの宮殿」の凄さは少しも色褪せてなどいないし彼の思い出とシンクロする。

当時プログレッシブ・ロックはイギリスの独壇場だった。ピンクフロイド、イエス、EL&P、中でもキング・クリムゾンのアルバムはそのLPジャケットの強烈さも相まって印象的だ。
一曲目の「21世紀の精神異常者」から始まるクラッシックの組曲形式のアルバムは、今という時代を予言していたかのよう。1969年ビートルズの「アビーロード」を抜いて全英1位になった伝説のアルバム。

ページ冒頭へ戻る