レクイエム

このところ私の部屋のレコードプレーヤーには一枚のLPがずっと乗ったままである。

ビル・エバンスの「You Must Believe In Spring」。

今年、私の好きな方々が遠くへ旅立ってしまった。

チャーリー・ヘイデン、水丸さん、健さん・・そして叔父さん。

叔父さんは私たち夫婦の仲人であり小さな時から随分可愛がってくれた優しい人だった。

宮崎へのサーフトリップはキャンセルし、通夜から火葬まで葬儀をお手伝いした。

ビル・エバンスのこの晩年の傑作アルバムは、録音の前年に亡くなった妻エレインに捧げた曲「B マイナー ワルツ」で始まる。

悲しく美しいこのアルバムを私はいつまで聞き続けるのだろう・・・

突然の訃報だったが、予兆めいたアクシデントは既に始まっていた。
突然の訃報だったが、予兆めいたアクシデントは既に始まっていた。

Mr.KEN

「マスター、ケンさんが来ました!」とバイトのゆみちゃんが言った。
「どこのケンさん?」と言いながら駐車場を見た私は腰が抜けそうになった。

あの健さんがそこに立っていた。

サンドカフェを始める時、私はありえない妄想をしていた。

カフェに高倉健さんと三国連太郎さんが来るという夢だ。役者としても男としても憧れるこの二人。そして珈琲が似合う二人。

そのありえない人が今ここに居る。その健さんを連れて来てくれたのは、開店当初から贔屓にして頂いている小林亜星先生だった。

先生たちがビールを注文されたが健さんは一人カフェオレだった。陶器のカフェオレボウルを健さんに恐る恐る出すと「これカフェオレですか?」と言いながら大きな手でボウルをつかみゴクリと飲んだ。

健さんは「南極物語」の話を楽しげにしていた。しばし歓談の後、となりの「Deck Shoes」に一行は移り雑貨を見て頂いた。

健さんはシャンブレーのバンダナを買うとそのまま白いポロシャツの襟にクルクルっと巻いた。その仕草のカッコ良かった事。

今から14~5年前、ある夏の夢のような午後のことである。

あの日、健さんと交換したバッジは大切な宝ものである。「往く道は精進にして、忍びて終わり悔いなし」 健さんの座右の銘はとんでもなく遠く感じます。
あの日、健さんと交換したバッジは大切な宝ものである。「往く道は精進にして、忍びて終わり悔いなし」 健さんの座右の銘はとんでもなく遠く感じます。

お知らせ

サンドカフェとデッキシューズは11月15日(土)~18日(火)の4日間お休みさせて頂きます。
(散歩カフェ、デイズギャラリーは平常どおり営業いたします)

九州への初サーフトリップ。

震災後、宮崎に移住した知人に会ってサーフポイントなど教えてもらったり、一緒に波乗り出来ればと思っている。

今回、宮崎にサーフトリップに行こうと決め、その知人を訪ねたいと思っていた時、偶然好きなサーフィンの動画サイトkorduroy.tvで彼が写っている「A NEW GENERATION」というタイトルのショートフィルムを見た。

そのフィルムにはピースフルな雰囲気が漂っていた。日本にもバイロンベイみたいな空気感の所があるんだと思った。(「A NEW GENERATION」はバイロンベイ・サーフフェスティバルのショートフィルム部門で上映されるらしい!)

今、彼らファミリーは宮崎の南でゲストハウスやカフェを営んでいる。そこを訪れるのもすごく楽しみだ。

最近、休日の波乗りは遅い午後だ。その日の波のコンディションの中で一本の納得できる波に乗れればそれで充分だと思うようになった。「日没派」のつぶやき・・
最近、休日の波乗りは遅い午後だ。その日の波のコンディションの中で一本の納得できる波に乗れればそれで充分だと思うようになった。「日没派」のつぶやき・・

ひらめ

悪い先輩(3月4日ブログ参照)からの差し入れは寿司ばかりとは限りません。

山海の珍味が季節ごとに届きます。

実は、悪い先輩は酒を飲んでいるばかりで無く「旬の恵み」のハンターなのです。ハンターですがイーターではありません。捕ることに生きがいを感じる方なのです。

そう、捕獲するのが生業なのです。いや、生業は大工さんかな(笑)。

実はサンドカフェを建てたのが悪い先輩なのです。

今、先輩は腕利きアングラーとして「ひらめ」をルアーで狙っています。すでに4匹キャッチしたようです。スズキを釣るのも時間の問題です。

多分、今週は山に入り自然薯を掘って来ると察します(笑)。

持つべきは悪い先輩です。

先輩は、海ではアワビ、サザエ、岩牡蠣、モクズカニ、ひらめ。川ではうなぎ釣りの名人です。
先輩は、海ではアワビ、サザエ、岩牡蠣、モクズカニ、ひらめ。川ではうなぎ釣りの名人です。
ひらめの刺身とアラ煮にはNZ産のすっきりした白ワインを。
ひらめの刺身とアラ煮にはNZ産のすっきりした白ワインを。

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