イノキノコトバ

ひとりのカリスマがあの世に旅立った。

アントニオ猪木、79歳。

全身性アミロイドーシスという難病だった。

 

私は全日でジャイアント馬場とタッグを組んでいた時代からの猪木世代。

猪木には随分サプライズさせられて来た。

タイガージェット・シンの腕折り、スタン・ハンセンへの逆ラリアット、マサ斎藤との巌流島、モハメド・アリとの異種格闘技戦などなど伝説は数えたらキリが無い。

猪木のメッセージ「元気があればなんでも出来る!」「迷わず行けよ、行けば分かるさ」が私の中でリフレインする。

 

その燃える闘魂と言われた男がYouTubeでベッドの上で衰弱して行く姿を晒していた。

その姿を見せるにあたっては、心中せめぎ合いがあったと思われるが「あるがまま」の境地に至った猪木の表情は僧侶のように見えた。

猪木が何回かのYouTubeの中で語った言葉が忘れられない。(正確ではありません)

・「ありがとう」という言葉には全て含まれている。だから「ありがとう」と言う。

・世間の評価はいろいろあるが、私は自分の心の中に宝として持っている物があるから幸せである。

・人間が汚してしまった地球、そのゴミを「水プラズマ」で綺麗にしたい。

※最高2万度の熱で金属でも蒸発させてしまう技術らしい。

「心の宝」良い言葉です。スケールは違えど皆んな自分が心の宝として大事にするものがあると思います。

しかし難病で苦しんでいる男が地球のゴミをキレイにしたいと語るものなのか?

最後までサプライズさせてくれたアントニオ猪木 「ありがとう」

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