喪失感

町から本屋が消えていると聞いて久しい。

そして私の町の本屋も突然シャッターを下ろし消えた・・

 

そこは十代の頃から何十年と通った本屋だった。

穏やかな波長の店主と他愛ない会話をよくしたものだった。

今の時期なら「今年の花粉はキツイね!どう鼻の具合は?」などと。

雑誌を立ち読みしていると飼い猫が私の足に絡んできたり。

そうそう、私が二十歳くらいの頃、アルバイトのお姉さんがいて私より三〜四歳年上だったかな。

柔らかな雰囲気をまとった綺麗な女性で、会計の時ドキドキしていた記憶がある。

(不思議なもので、今その女性は時々私の店にランチを食べに来てくれるのだが・・)

 

思い出多かった町の本屋が消え去り、私のアイデンティティの大切なカケラも何処かに行ってしまった。

この平成はそんな喪失感と共に幕を閉じつつ有る。

シャッターを閉めてから少しした後、その姿は消えてしまった・・貴方にも有る事でしょう!自分のオアシスのような場所を喪失した経験が。

A stylish old man

粋なジジイを見つけた。

男性誌「THE RAKE」に載っていた写真界の巨匠エリオット・アーウィット。

あのマグナム・フォトで活躍し現在90歳だと云うエリオット・アーウィットは健在だった。

その彼のNYの自宅(スタジオ)での最新インタビュー記事のフォトに私は引きつけられた。

 

ソファーでシガーを持ちながら愛犬に語りかけるエリオットの上には大きく引き伸ばされた一枚の写真が。

それは鯛のお頭がシガーをくわえたものだった!

エスプリ、シック、あるいはシュール・・

こんな写真を老いても撮れる粋なジジイに私は魅せられた。

右ページにはイームズのラウンジチェアで寛ぐ巨匠の姿が。フロアランプはカスティリオーニのアルコ。スタイリッシュです!
久し振りに写真集を見返してしまいました。

真冬の波乗り

温暖な南房総とは言え2月の海水は冷たい。

特に西風が強く吹いた後などは一気に水温が下がる。

 

先日も年齢を痛感させられた。

海に入って30〜40分過ぎた頃からテイクオフする時に下半身がついて来なくなってきた。

遂にはややレイト気味で波に乗ろうとしたが、立てなくて腹ばったままずっと行ってしまう始末。

 

きっと砂浜で犬を散歩させていたオバサンに「まあ、初心者のオヤジが頑張って人の少ない冬場に練習しているんだわ!」って思われたに違いない(笑)

 

自分でもちょっとショックだったが、真冬の波乗りは当分止められそうに無い。

寒い時こその快感を味わえるのだから・・

強い西風が吹くと風波が立つ場所がいくつか有る。午後から風が弱まってきたら狙い目だ。
冬場、海から上がった後の着替えがキツイ。デリボーイは立ったまま車内で着替えができるのでボロいが手放せないのである。

俯瞰する人

希林さん。

男の人のファンも多かったんじゃないかな・・特に晩年の感じは。

 

色んな状況を俯瞰して見れるってゆうか、キツイ状況とかで私もたまに自分を俯瞰するんですが。

そうゆう人「俯瞰症」って言います(笑)

 

「おごらず、他人と比べず、面白がって、平気に生きればいい」と希林さん。

 

これから少しずつ老いて行くんですが、そうすると人間「何か言葉が欲しい」って時が有るんです。

そんな時、この本を読み返すと思います。

テレビで見たんですが渋谷のご自宅もシック&シンプルで素敵でした。

ページ冒頭へ戻る