イノキノコトバ

ひとりのカリスマがあの世に旅立った。

アントニオ猪木、79歳。

全身性アミロイドーシスという難病だった。

 

私は全日でジャイアント馬場とタッグを組んでいた時代からの猪木世代。

猪木には随分サプライズさせられて来た。

タイガージェット・シンの腕折り、スタン・ハンセンへの逆ラリアット、マサ斎藤との巌流島、モハメド・アリとの異種格闘技戦などなど伝説は数えたらキリが無い。

猪木のメッセージ「元気があればなんでも出来る!」「迷わず行けよ、行けば分かるさ」が私の中でリフレインする。

 

その燃える闘魂と言われた男がYouTubeでベッドの上で衰弱して行く姿を晒していた。

その姿を見せるにあたっては、心中せめぎ合いがあったと思われるが「あるがまま」の境地に至った猪木の表情は僧侶のように見えた。

猪木が何回かのYouTubeの中で語った言葉が忘れられない。(正確ではありません)

・「ありがとう」という言葉には全て含まれている。だから「ありがとう」と言う。

・世間の評価はいろいろあるが、私は自分の心の中に宝として持っている物があるから幸せである。

・人間が汚してしまった地球、そのゴミを「水プラズマ」で綺麗にしたい。

※最高2万度の熱で金属でも蒸発させてしまう技術らしい。

「心の宝」良い言葉です。スケールは違えど皆んな自分が心の宝として大事にするものがあると思います。

しかし難病で苦しんでいる男が地球のゴミをキレイにしたいと語るものなのか?

最後までサプライズさせてくれたアントニオ猪木 「ありがとう」

クラッシュ!

台風のうねりが内湾に入っていた日、強い南風がオフショアになる場所にやって来た。

いつもは波が立たないここにも時折腹〜胸ぐらいのセットがやって来ていた。

ショルダーの切れ目から乗ればロングライドが出来る感じだ。

早速海に入り、レギュラーとグーフィーの良い波を何本か乗った。

強いオフショアだったが・・ボードが風に煽られるので要注意です。

調子に乗って次の波に乗って行った時バランスを崩しコケた。

一瞬の間があり「ゴン!グシャ!」という鈍い音がして空中に飛んだロングボードが頭に落ちたのが分かった。

「やっちまった・・」と思い衝撃のあった頭部に恐る恐る手を当てた。

アレッ!? 切れているはずの頭からは血が流れていないようだ。

ボードを見たらノーズから少し下のレールが20cmほどバックリ割れ髪の毛がめり込んでいた。

その後少し腫れていた頭部は痛みもじきに収まっていった。

このクラッシュを見て、このかすり傷程度で済んだ事に「また護られていた!」と感じた。

そして、想像以上に俺は石頭だったと悟ったのだった。

ページ冒頭へ戻る