MIES VAN DER ROHE

シカゴの自邸にて葉巻でくつろぐ ミース ファン デル ローエ。

優れた建築家は優れた家具デザイナーでもある。コルビュジェ、ライト、プルーヴェ、イームズなどだ。モダンチェアは1920年から50年代くらいにかけてプロダクトされたものが完成度が高く、それらを超えるものはそれ以降あまり生まれていないと思う。

私もコルビュジェとイームズの椅子が好きで自宅でも長年使用している。ジャン・プルーヴェも欲しい椅子のひとつだ。

ミースが座っている椅子「MR10」や「バルセロナチェア」がつとに有名。
ミースが座っている椅子「MR10」や「バルセロナチェア」がつとに有名。

ASHTRAY

葉巻用の灰皿も少しずつ集まった。ミシュランのビバンダム人形のは1940年代のベークライト製、やはり古いHAVANA CLUBはラム酒のノベルティーか?小さなミントグリーンの練りガラスは、青山にあったデイリーキャッチというすばらしくセンスのよいアンティークとシガーの店が閉店する時に古いお客様から頂いた品、そして一番使っているシルバー製。

後ろの額に入った人物は、ドイツ人の建築家ミース・ファン・デル・ローエ、なんとも葉巻の似合う男である。

フランス人はおいしすぎる食べ物は体に毒だと知っている、と聞いたことがある。だとすると私にとってシガーは必要毒かもしれない。
フランス人はおいしすぎる食べ物は体に毒だと知っている、と聞いたことがある。だとすると私にとってシガーは必要毒かもしれない。

STAND BY ME

葉巻の小さいサイズをシガリロと言う。普通の葉巻だと一本吸うのに30~40分、もしくは1時間位かかる物もあるので外出先ではタバコサイズのシガリロが重宝する。

この一見シガリロのような物。実は「やぶがらし(藪枯らし?)」と呼ばれている植物のツルが枯れたもので、それを短くカットしたシガリロもどき。これがなかなかイケル。

葉巻は煙を肺まで吸わない口内喫煙。口に含んでから煙を吐き出し香りを味わうもの。それを言い訳にサーファー親父は今日もスモーク。

町の至る所で収穫できる「やぶがらし」。子供の頃、大人ぶってタバコのように吸って遊んだこともあった。
町の至る所で収穫できる「やぶがらし」。子供の頃、大人ぶってタバコのように吸って遊んだこともあった。

パイアタウンの買い物袋

パイアタウンのあちこちで売っていた買い物袋。薄いコットン製で折りたたんでもかさばらない。

ピースフルなエコバッグ。デザインセンスが良いとつい買ってしまうアイテムだ。
ピースフルなエコバッグ。デザインセンスが良いとつい買ってしまうアイテムだ。

長板麦酒

マウイ滞在中、このビールが気に入り毎日飲んでいた。暑い土地のビールは軽いテイストものが一般的だが「ロングボードビール」は適度なコクもあり飲み飽きなかった。

ラベルデザインもオールドハワイっぽくて気に入った。ビールのあとはダークラムが待っている。
ラベルデザインもオールドハワイっぽくて気に入った。ビールのあとはダークラムが待っている。

マウイのオールドタウンにて

パイアタウンという小さな海沿いの町がある。古くはサトウキビ栽培が盛んな時代に栄え、衰退し、そしてその後ヒッピーとサーファーが住み着き、自然発生的にできた小さな店が軒を連ねて今は観光客もやってくる人気の町になってきている。

10年前にこのオールドタウンが気に入り、今回再び訪れた。狭いエリアの中に石釜ピザ屋、コーヒー豆屋、シーフードの食堂、ジェネラルストア、サーフショップ、ビーズ屋、古着屋、ギャラリー、アイスクリーム屋などが連なり魅力的な界隈を形成している。

私は、アーチスト、ミュージシャン、ゲイ、サーファー、ヒッピーといった人たちの中に、時代を感じとるアンテナや嗅覚が優れている人の割合がかなり多いと思ってるところがある。

デベロッパーが綿密なデータやリサーチを駆使し計画する大型ショッピングモールには醸し出せない味をこの町は持っているし、人々の価値観も少しずつシフトして来ている。少なくともこの町角に立っているとそういったことを感じる。

やはり自然発生的に出来てきたことがマーケティングを凌駕する。
やはり自然発生的に出来てきたことがマーケティングを凌駕する。

マウイのビーチにて

マウイのラウニヤポコビーチパークはとても整備されていて、トイレやシャワー以外にもバーベキューグリルや犬のフン用のビニール袋の無料ディスペンンサーが設置されていたりする。大きな木々が気持ちよい木陰をつくり芝生の上でフェミリーやカップルが思い思いに過ごしている。当然ゴミなどは落ちていない。

20世紀型消費システムが終わりを迎えているが、このビーチに立っているとお金を使わなくても自然の中で気持ちよい時を過ごしそれが幸せの形として定着している姿を垣間見ることができる。

滞在中よく波乗りをしたサウザンピークスのパーキングにて。 名前のとおり波があちこちでブレイクするポイントだがここにいつも陣取っているヒップな親父たちがいる。彼らはまさにビーチバムのようにここで一日の大半を過ごしている。たぶん皆んな50~60代だろうが枯れた雰囲気が再び社会からドロップアウトして漂っているような感じで私にはカッコよく見えた。なんだか日本でも60からのヒッピーが増えていくような気がした。
滞在中よく波乗りをしたサウザンピークスのパーキングにて。
名前のとおり波があちこちでブレイクするポイントだがここにいつも陣取っているヒップな親父たちがいる。彼らはまさにビーチバムのようにここで一日の大半を過ごしている。たぶん皆んな50~60代だろうが枯れた雰囲気が再び社会からドロップアウトして漂っているような感じで私にはカッコよく見えた。なんだか日本でも60からのヒッピーが増えていくような気がした。

マウイ島にて

10年ぶりに休暇でマウイ島に行って来た。1週間という短いトリップだが4日ほど波乗りが出来た。そしてその間に幾度と無く虹を見た。

虹が二重になったダブルレインボーもあったし、すぐ目の前から海に向かって虹が出来たときは驚いた。そんな時は自分が生きているのか、ここがどこなのか一瞬判らなくなる。

そうだハワイのナンバープレートはレインボーだった。

海まで数歩のコンドに滞在。沖にはサーフブレイクとモロカイ島。心地よいコナウィンドがヤシの葉を揺らす。
海まで数歩のコンドに滞在。沖にはサーフブレイクとモロカイ島。心地よいコナウィンドがヤシの葉を揺らす。

お休みのお知らせ

10月27日(火)から11月3日(火)まで『sand cafe』はお休みさせていただきます。

20代の頃、ロギンス&メッシーナの「LAHAINA」といういい感じの曲を、カセットテープに入れて海に行く時はいつも聞いていた
20代の頃、ロギンス&メッシーナの「LAHAINA」といういい感じの曲を、カセットテープに入れて海に行く時はいつも聞いていた

システム手帳<モレスキン

「moleskine」という名の手帳をジャーナリストの女性に教えてもらってから愛用している。シンプルこの上ない作りながら、モグラ肌という名前のとおり表紙のザラザラとした独特の手触り感や硬さ、全体の仕上げの適度な粗さというものが使っているうちに魅力的に思われてくるから不思議だ。

かつては、マチスやヘミングウェイ、チャトウィンも愛用していたらしい。確かに旅に持っていきたくなる要素に富む。軽くて丈夫。ゴムバンドがついているので切符やレシート、葉っぱなど挟める便利さもある。私は気になる雑誌の切り抜きを貼ったりしている。

多機能なものよりシンプルなものの方が使い方の可能性を感じてしまうのが面白い。

重くてかさばるシステム手帳を使った時代もあったが、いろいろなガジェットが発達した今はこの手帳がベスト。

黒と赤の2色があり、私は赤派。やはりこういう手帳には万年筆が合う。デルタ社の「ナポリ」はイタリア旅行の記念の品。南イタリアのナポリは自転車屋、ピザ屋、スーツの仕立て屋が多い粋な街だった。
黒と赤の2色があり、私は赤派。やはりこういう手帳には万年筆が合う。デルタ社の「ナポリ」はイタリア旅行の記念の品。南イタリアのナポリは自転車屋、ピザ屋、スーツの仕立て屋が多い粋な街だった。

アナログ以前

私が小さいときから近所の呉服屋さんが年末になると日めくりカレンダーをくれた。婚礼衣装を着た花嫁さんが台紙になっていたりした。子供の頃はカレンダーなどあまり興味がなかったが、カフェを始めた頃ビーチでペンキのはげた小さな流木ならぬ流ボードを拾ったことがあった。

その時なぜかこの板に日めくりカレンダーを付けようと思い立った。それから数年後その呉服屋さんは日めくりカレンダーを作らなくなった。

そして今、呉服屋さんは無い。

それからは東京の文房具屋で日めくりカレンダーを探して手に入れている。

日めくりカレンダーは、昭和の茶の間のにおいがする。

カフェのドア脇にあるアナログの船時計とアナログ以前の日めくりの組み合わせ。
カフェのドア脇にあるアナログの船時計とアナログ以前の日めくりの組み合わせ。

今日のよき日に

一年に一度のペースでカフェに来る方たちがいる。毎年同じ季節に。

その男性も一年に一度やってきては、小さめの葉巻(シガリロ)を吸いながらエスプレッソや深煎りコーヒーなどを飲み、私と葉巻の事などぼそぼそと話し帰っていく。毎回一本の葉巻を置き土産に。

今年もその男性はやってきた。気持ちいいほどの秋晴れの日に。そしていつのもコーヒーを飲み、いつもの葉巻談義をし、帰り際にダビドフのシガーを私に手渡しながら静かに言った。「今日のよき日に」と。

ちょっと古い言い方かも知れないが、粋な男の計らいを見た気がした。

ケープコッドのサマーハウスでくつろぐJFK。くわえたシガーがさまになっている。
ケープコッドのサマーハウスでくつろぐJFK。くわえたシガーがさまになっている。

アルチザン

朝、店に着くと一人の男がサーフボードを持って待っていた。カミさんのいとこのgakuだった。

gakuはゴールデンオレンジ色のその板を「15周年のお祝いです」と言って私にプレゼントしてくれた。

趣味で板を削っているとは聞いていたが、ここまでやるとは思っていなかったのでその出来栄えの良さに驚くと共にその気持ちに感動した。

カリフォルニアの名シェーパー「リッチ・パヴェル」を彷彿とさせるアウトラインのクワッド(4本フィン)で横にコンペティションストライプが入ったレトロフィッシュ。厚みも結構あるのでロンガーの私でもテイクオフが楽そうだ。

すぐにイマジネーションのスクリーンは、この板に乗った時のサーフィンを映していた。そして使い込んだ数年後の姿もいい感じで投影されていた。

休日は波乗りか仲間のサーフボードファクトリーで粉にまみれているというgakuは繊細さを持つアルチザンだった。……好きなことを趣味でやっている限り、それは楽しさに包まれる。
休日は波乗りか仲間のサーフボードファクトリーで粉にまみれているというgakuは繊細さを持つアルチザンだった。……好きなことを趣味でやっている限り、それは楽しさに包まれる。

きらきら輝いていた

もうずいぶん長い間波の上で漂っていることになる。

19歳の秋、海水浴場の監視員のバイトで稼いだお金で中古のボードを買った。なかなかうまく乗れなかったけれど、海に浮かんでいるだけで、また、自分で組んだスケートボードをプッシュするだけで軽くなれたし乾くことが出来た。世の中がきらきら輝いて見えるマジックサングラスを手に入れた気分だった。

しばらく遠ざかっていた時期もあったが、あの頃のきらきらした感覚をふたたび味わいたくてロングボーダーになって久しい。それからはずっとシングルフィン一辺倒。ボードもお気に入りが1本で充分。たっぷり使い込む。

しかし年をとってしまったのか、世の中が変わりすぎてしまったのか、きらきら輝いて見えることはもうないのかもしれない。

Two on One.カミさんといっしょにテイクオフしたバリの波。二人合わせて百歳オーバー。年々、ロングボードをかついでのトリップがきつくなる。
Two on One.カミさんといっしょにテイクオフしたバリの波。二人合わせて百歳オーバー。年々、ロングボードをかついでのトリップがきつくなる。

ずっと遠い彼方

夏が去って秋が少しずつ深まってくると、どうしても聞きたくなるレコードがある。

キャロルキングの「タペストリー」だ。高校生の頃は「つずれ織り」って言ってた。

遠くに行ってしまった人を想った曲「SO FAR AWAY」や郷愁を誘う「HOME AGAIN」などすべての曲が暖かくそして少し寂しく秋の気分にフィットする。

確か若いときにキャロルキングに師事した五輪真弓のファーストシングル「少女」と言う曲も「つずれ織り」の雰囲気を宿しているすばらしい曲だったのを覚えている。
確か若いときにキャロルキングに師事した五輪真弓のファーストシングル「少女」と言う曲も「つずれ織り」の雰囲気を宿しているすばらしい曲だったのを覚えている。

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