家電量販店を何気なく覗いたら、前から気になっていたデジタル一眼がかなり安く出ていた。20ミリのパンケーキレンズが付いたLUMIXのGF1だ。
手に取って見ていると一人の店員さんが来て「それ最後の一台なんで丁度でいいですよ」と更なるディスカウントの提示。
そんな訳でだいぶ安く買えた分、外付けファインダーと14-45mmのレンズも購入した。
これで海の写真をボチボチ撮りたいと思っている。

今朝、不覚にも二度寝をしてしまい「ハッ」と目が覚めた時が夢の途中だった。
六本木ミッドタウンのエスカレーターを上っている時、後ろで私の背中を突付く人が居る。振り返るとなんとあの小向美奈子だった。「俺に用?」と聞いたら人懐こい顔で笑っている。丁度昼飯時だったのでランチを一緒に食べることになりレストランに入るとなぜか知人の男性Sさんに出会った。3人で食事をし、私がエスプレッソのすごく美味しいバールがあるから是非にと2人を誘い店に入った。(ほんとうに見た夢の話ですよ!)だが私たちはエスプレッソなど飲まずにカクテルをオーダー。バリスタはなぜかキューバ系のお爺さんでシェーカーは振らずにベコベコにつぶれたカクテルの缶からグラスに注いでいた。柑橘入りのそのカクテルがまたすごく美味くて真昼間からほろ酔い加減で次々におかわりした。私の隣には彼女がなんとも色っぽい笑顔を浮かべて座っている。Sさんも仕事に帰らずとことん付き合うつもりらしい。
時間にすると20分。夢のタイマーはそこで切れた。それから慌てて着替えを済ますと私は車に飛び乗り店に向かった。

いつも楽しみに観ているKORDUROI.tvというサーフィンの動画サイトがある。コンテストとは無縁のいろんなスタイルのサーファー&サーフィンを覗くことが出来る。
最近では「Jhon Peck」というサーファーの動画が印象に残った。63歳という年齢ながら波と調和する様な、波と一体となる様なスムーズな波乗りをする。
ジョン・ペックの生活はサーフボードを削り、ヨガに没頭し、波に乗るというシンプルなものだろう。当然ながらスキニーな体型がベジタリアンだと言うことも物語っている。
私が彼の年齢位になった時、彼のようにベジタリアンになり、ヨガの信者になり、ロングヘアーのヒッピーっぽいジジイサーファーになっている可能性は充分ある。そしてその頃ビーチでハングアウトしているヒッピージジイは、私以外にも沢山居るに違いないと思う。いつかマウイのビーチで出会った光景のように。

南房総はいろいろな面でたいへん恵まれた地域だとよく思う。その中のひとつに波乗りがある。
黒潮の影響で冬でも海水はあまり冷たくならない。もちろん真冬はフルスーツは必要だが3ミリで過ごす人もいるし、天気が良ければブーツを履いていない人もチラホラ見かける。どんな風向きになっても対応できるポイントが点在し、全く波がフラットと言う日がまず無い。
今日もいつも北(東)風が吹くと行くポイントでいい波に恵まれた。しかし最近身体が思うように動かないしよく息も切れる。1月に54歳になったばかりだが、このままどんどん動きが鈍くなっていってしまうのか?そんな懸念を抱いてサーフする冬の日である。

雑誌の切抜きなど、スクラップに精を出す人を「スクラッパー」と呼ぶ(私だけか?)
10代からなのでかれこれ30年以上になるスクラッパーだ。もはやレジェンドと言ってよい?
初めてスクラップしたのは高校生。確か資生堂のブラバスという男性用化粧品の広告だった。当時、ライフスタイルの情報を得るとしたら雑誌くらいしか無かった。メンズクラブや男子専科、平凡パンチにプレイボーイなど。
20代から30代は随分いろんな雑誌、洋書を買っては切り・貼りしていた。貼る順序や紙面の構成、全体のバランスなどを考慮しジャンル別に分類した。その作業はちょっとしたコラージュのようなものだ。(ピーター・ビアードの「Diary」には、かなり影響を受けた)
雑誌はいつのまにか大量にたまってしまうので、こんなことでもしないと整理できなかったということもある。


雑貨や古道具の展示会がいくつかあったので、休日を利用して東京に行ってきた。
「デッキシューズ」や「デイズギャラリー」の買い付けの為ということもあるが、そうゆう所に行って「物」だけじゃ無い何かを見つけたいと思っているし、行けば必ず何かを見つけられるから。


押しも押されぬ世界的アーティストとなった写真家であり現代美術家の杉本博司氏。この人のアクションに私もいつも注目しているが、最近カ-サ・ブルータスで読んだ杉本氏の文に興味深い事が書かれていた。
「パンスペルミア説」……宇宙から飛来する隕石の中にアミノ酸を含む物があり、それらが太古の海面に激突した衝撃でアミノ酸と海水が反応し原初の生命体が地球上に誕生したとする仮説。
それから何億年たったろうか?氏はこの仮説を元にした虚構の作品に写真という装置でリアリティーを与えた個展を地元NYで開いた。あまりに確信を持って語られる嘘には真実が宿るものらしいと付け加えている。
杉本氏の周到で緻密、完璧ともいえるコンセプトはコンセプチュアル・アートの生みの親、あのマルセル・デュシャン譲りのようだ。デュシャンは死後益々その影響力を増している稀有なアーティストだと氏は認めている。私は同じ意味で利休もそうだろうと思う。



シガーはゆったり時間を過ごしたい時や何かいい事があった時などに自宅で楽しんでいるが、仕事の合間やバーなどでフッと吸いたくなる瞬間がある。
そんな時にタバコサイズのシガリロは重宝する。太いシガーだと1本吸う(正確には、吹かす)のに4~50分かかってしまうからだ。
コイーバのシガリロ「CLUB」は、昨年館山のビストロで開催されたワイン会で君津のソムリエの方に勧められ、そして気に入った。短くなっても辛くならないこの「CLUB」は最近私のカバンにいつも入っている。

前世がフランス人ではないかと私が勝手に思っているノーブルな風貌の紳士。その方が貸してくれたDVDが「サン・ジャックへの道」というフランス映画。
フランスからピレネー山脈を越えスペインの先端にある聖地サンティアゴ(フランス語でサン・ジャック)まで人々は2~3ヶ月も歩いて巡礼するという。その距離1500km。
遺産相続のため仕方なく巡礼ツアーに参加した仲の悪い3人の兄弟に若者4人とスキンヘッドの美しい女性も加わり、引率のガイドも含め9人は過酷な行脚の過程でそれぞれ大切な何かに気付いていく。それは現代人が失ってきたものと同じものに違いない。
「旅は不条理に人を成長させる」と語った先達の言葉が真理だと確信させてくれた。

ある日、サーファーのお客さんと話をしていて「風に吹かれて」という芋焼酎がおいしいと聞いた。名前も良かったので取り寄せたが、なるほどまろやかで美味かった。アルコールが42~3°ある(「六代目 百合」という焼酎の原酒)ので1対1で水かお湯で割って飲んでいる。
B.ディランの「Browin’ in the Wind」は社会問題や個人の矛盾・葛藤に対して「答えは風に吹かれている」という禅問答のような歌詞だったと思うが、この焼酎の名前を考えた人も1つの答えなんて無い美味さだと言いたかったのかな。
